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「親が貧しい子」は勉強でどれだけ不利なのか
100点満点のうち「平均20点」も低い現実
(東洋経済オンライン 2017年07月13日)

現在、日本の中学3年生の6割以上は塾に行っている。1970年代では4割程度だった通塾率は増加傾向にあるという。欧米には塾はほとんど存在しないというが、なぜ日本の子どもたちの多くが、塾に通うのだろうか。塾に行かないと名門校には入れないのだろうか。また、塾通いにはおカネが必要だが、年収によって子どもの塾通いの比率はどれくらい違ってくるのだろうか。

格差研究の第一人者である橘木俊詔・京都大学名誉教授が、こうした塾や習い事といった「学校の外」での教育による格差に焦点を当てて分析したのが『子ども格差の経済学――「塾、習い事」に行ける子・行けない子』である。ここでは、受験名門校の1つである灘高校でのアンケート結果と、親の年収別の子どもの学力・教育支出のデータを基に分析した「親の年収が生む格差」について、本書の内容を一部編集のうえ掲載する。

●灘校生の8割が在学中に塾通い

今となっては常識的なことかもしれないが、有名大学(たとえば東大や京大)に多くの卒業生を送っている名門高校に入学するには、塾に通っていないと不可能な時代である。

(続き)
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