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見えない貧困に苦しむ1000人の子どもを救え!文京区長が「こども宅食」でNPOとの協働を決断した理由
駒崎弘樹 | 認定NPOフローレンス代表理事/全国小規模保育協議会理事長
(Yahoo!ニュース 7/24(月) 11:45)

 文京区とフローレンスを含む非営利団体、企業が協力して、経済的に厳しい状態にある1,000人の子どもたちとその家族に食品を定期的に届ける「こども宅食」を始めます。
「文京区にも、子どもの貧困ってあるの?」「行政が直接やればいいんじゃない?」そんな気になる疑問を文京区長・成澤さんに聞いてみました。

●高所得世帯が多い文京区に潜む子どもたち1,000人とその家族の「見えない貧困」

駒崎:成澤区長、今日はよろしくお願いします。成澤区長といえば「イクメン」ということで有名ですよね。

成澤:子どもが生まれた時、育児休暇を取得しました。なかなか子どもに恵まれなかったことから、子どもに限りない愛情を注ぎたいという想いが強くなっていきました。虐待の連鎖があるのであれば、その逆で「愛情も連鎖する」と思ったんです。

駒崎:ご自身が子育てをされてみて、子どもの課題への感じ方は変わりましたか?

成澤:はい。やはり子育てをしていると、当事者としての問題意識が芽生えますね。

駒崎:文京区といえば、お金持ちが多いイメージがあります。なぜ今回子どもの貧困問題を解決する「こども宅食」を実施することになったのでしょうか?

成澤:実は文京区にも貧困はあるんです。確かに全国平均や東京平均に比べれば、「子どもの貧困」の割合は低いです。しかし、貧困状態の子どもは確実に存在しているんです。

経済的な理由で就学が困難な小中学生に補助金を支給する「就学援助」という仕組みがあります。文京区で就学援助を受けているのは、2017年5月時点で区立小中学生10,516人のうち1,019人です。文京区でも1,000人を超える子どもたちが支援を必要としているんです。
(続き)
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