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子どもの貧困…経済的な理由で「塾・習い事を諦めた」7割
(読売新聞ヨミドクター 2018年3月6日)

 低所得世帯の子どもを支援する公益財団法人「あすのば」(東京)が、経済的な理由で子どもたちが諦めざるをえなかった経験について調査した結果を公表した。

 それによると、回答した保護者の約7割が、子どもの塾や習い事を諦めており、教育など様々な機会が奪われている現状が浮き彫りとなった。

 調査は、昨年10~12月、同法人が低所得世帯向けに支給する給付金を受けた世帯の保護者や高校生、大学生を対象に実施し、計約1500人が回答した。

 世帯年収の中央値は、手取りで約139万円で、生活保護などの諸手当を含めても約203万円だった。

 経済的な理由で諦めた経験について、保護者908人に複数回答で聞いたところ、「塾・習い事」が69%と最多だった。「海水浴やキャンプなどの体験」(25%)、「(誕生日などの)お祝い」(20%)が続き、「諦めた経験はない」が14%だった。
 一方、子ども504人からの回答(複数)によると、「洋服や靴、おしゃれ用品などをがまんした」が52%と最も多かった。「スマートフォンや携帯を持つのをがまんした」が30%、「学習塾に通うことができなかった」が29%だった。