3/7(日)、子供の未来応援基金 第4回未来応援ネットワーク事業の助成を受け、弊会主催のオンライン研修会「コロナ禍での学習支援の取り組み」を開催いたしました。
当日は日曜日の朝早くから35名もの皆様にご参加いただき、新型コロナウィルス感染症の影響を受けながらも、子どもたちの学びを止めないために活動を続ける団体のみなさまに、それぞれの団体での活動状況についてお話いただきました。
福島県で活動を続けるNPO法人ビーンズふくしまでは、アウトリーチ(家庭訪問型支援)により社会的な孤立状態にある子どもたちの支援を展開されています。コロナ禍では、仕事が減ってしまったことによる収入の減少、保護者の抱える様々なストレス、子どもたちの意欲の低下、そして出口の見えないコロナ禍の状況と、多くのご家庭が抱える悩みが、支援対象のご家庭ではさらに色濃く影を落としている実情をお伝えいただきました。そうした状況の中でも、オンラインや教材送付など様々なアプローチによって、子どもたちの学びの継続を推し進めてこられたご苦労も垣間見ることができました。
※NPO法人ビーンズふくしま アウトリーチ事業スタッフ/遠藤宏志 氏
※NPO法人ビーンズふくしま 学習支援スタッフ/大野見和 氏
子ども食堂発祥の地で、約5人に1人が貧困という東京都大田区で活動を続けるNPO法人ユースコミュニティーでは、「地域の課題は地域で解決する」という理念のもと活動を続けておられます。コロナ禍では1度目の緊急事態宣言を受け、すべての学習支援教室を約2ヶ月間休止。その間、事業収入が減少し、スタッフの休業補償問題も抱えられました。そんな中、子どもたちを孤立させないため、オンラインでの学習支援の充実、ソーシャルワーク(相談活動)の強化、地域団体とのネットワークづくりと協働を力強く推し進められてきました。他団体との連携は難しさもありますが、地域での課題解決の強い推進力になっているようでした。
※NPO法人ユースコミュニティー 代表理事/濱住邦彦 氏
大分県で活動を続けるNPO法人しげまさ子ども食堂-げんき広場-では、子どもたちひとりひとりに必要なことは何かを考え、子どもたちが安心して”失敗できる場”を提供しておられます。子どもたちが想像して行動することを育むため、学習支援に加え、プレゼンテーションや舞台パフォーマンスといった活動にも力を入れておられます。また、地域の応援を得ながら、様々な世代の方々が子どもたちと触れ合う出会いも大切にしておられます。
※NPO法人しげまさ子ども食堂-げんき広場-/首藤文江 氏
参加者の皆様からもコロナ禍での学習支援方法に関する内容などを中心にたくさんのご質問をいただき、インタラクティブなコミュニケーションを取ることができ本当に良い会となりました。本当にありがとうございました。
今後も弊会では、コロナ禍で人と人とのつながりが分断される状況だからこそ、人と人とのつながりをより一層大切にしながら、全国各地で学習支援・教育支援を続ける皆様と力を合わせ、子どもたちの学びを止めないための活動を続けていけるよう微力を尽くしてまいりたいと思います。