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中学生ライフプランニング ~生活困窮エイジのための、新しい中学生支援(田中俊英) 
(Yahoo!ニュース 2017年12月25日)

■日本社会はずいぶん階層化してしまった

僕はこの4年、「高校生サバイバー」と題するフォーラムを、大阪府事業等のなかで開催してきた(どならない、高校生カフェ~「高校生サバイバー」3)。
高校の中に「居場所/サードプレイス」をつくって高校生への文化提供とソーシャルワークを行なう事業の報告イベントである同フォーラムは、初回は在阪テレビニュースが取材に終結するなど、大きな手応えを感じてきた。

その高校生居場所カフェの元祖である西成高校となりカフェも今年は自主事業となり、当欄でも「モーニングとなりカフェ」の様子と意味について報告するなど、さらに充実している。

西成高校でとなりカフェを開始してもう6年になる。

この間、日本社会はずいぶん階層化してしまった。ただ、階層化(「階級」化というには、下流層がまだ層全体で世代代わりしていないため少し早い)という現象は、「スモールサークル化」でもあり、自分の階層以外の社会文化が見えにくくなるということでもある。

下流層は下流層の文化、中流層は中流層の文化内で価値と情報が共有される。
下流層から見ると、中流層の思春期の苦悩(『ライ麦畑でつかまえて』サリンジャー的な自意識の問題や、リストカット現象のようなコミュニケーションの問題)はイマイチピンとこない。
中流層から見ると、下流層の貧困や虐待の問題は、想像はできるが実感できない。

それぞれのタコツボの中で苦悩する。これが、階層社会における若者の10代の状況だ。

■下流層の一部の家庭では深刻な問題
ただ、となりカフェを開始して6年、・・・・
(続き)
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