記事クリップ

ホンキで「子どもの貧困」対策を!
「子どもの貧困」を防止するためには何が必要なのか。
神津里季生:日本労働組合総連合会(連合)会長
(The huffington post 2017年09月09日)

地域では、子ども食堂や学習支援など、子どもの居場所づくりとそれを通じた支援への橋渡しの取り組みが始まっている。とはいえ、その現場で共通して語られたのは、まだアクセスできないでいる、多くの子どもたちの存在だ。

「子どもの貧困」を防止するためには何が必要なのか。労働組合には何ができるのか。いち早く「子どもの貧困」を発見し、警鐘を鳴らしてきた阿部彩首都大学東京教授と神津会長が語り合った。

地域では、子ども食堂や学習支援など、子どもの居場所づくりとそれを通じた支援への橋渡しの取り組みが始まっている。とはいえ、その現場で共通して語られたのは、まだアクセスできないでいる、多くの子どもたちの存在だ。

「子どもの貧困」を防止するためには何が必要なのか。労働組合には何ができるのか。いち早く「子どもの貧困」を発見し、警鐘を鳴らしてきた阿部彩首都大学東京教授と神津会長が語り合った。

◆今、日本にある「子どもの貧困」とは?

●つきまとう自己責任論

─6月27日、最新の相対的貧困率が発表されました。3年前の前回調査に比べて、全体で0・5ポイントの減少(16・1% 15・6%)、17歳以下の「子ども」では2・4ポイントの減少(16・3% 13・9%)となりましたが、この数字をどうみていますか。

阿部 今回の2・4ポイント減は、かなり大きな減少です。17歳以下人口は約2000万人ですから、およそ48万人の子どもが貧困状態から脱け出せたことになる。その主な要因は、景気回復と女性の就労率アップだと思います。母親が働くことで家計改善がはかられている。

ただ、相対的貧困率は、過去にも景気回復に伴って下がったことがあるんですが、次に景気が悪化した時には跳ね上がってしまった。長期的には、右肩上がりのトレンドが続いていることをみておく必要があります。
(続き)
 ↓↓↓